米Motorolaは米国時間9月25日,IPTVやHDTV向けソフトウエアを手がける未公開会社の米Vertasentを買収したと発表した。同社の次世代ビデオ・ネットワーク・プラットフォームの強化を狙う。買収金額は明らかにしていない。

 Vertasentは,共通のハードウエアを通じて,ビデオ・オン・デマンドやIPTVネットワークを制御する統合リソース管理ソフトウエアなどを提供している。同社の技術により,ホーム・ネットワークにおける様々なクライアント・デバイスにビデオのストリーミング配信が可能になるという。同社は買収後,MotorolaのConnected Home Solutions事業に統合される。

 Motorolaは9月19日,ビデオ・オン・デマンド配信技術の米Broadbus Technologiesを約39億ドルで買収することを発表している。同社は,様々なデバイスにオン・デマンドでビデオ・コンテンツを配信するためのキャリア向けサーバー・システムを手がけている。1月には,IPTV向けセット・トップ・ボックス(STB)のメーカーであるスウェーデンのKreatelを買収することで合意に達している。

 米In-StatのTV業界アナリストのMike Paxton氏は,「VertasentとBroadbus Technologiesの買収により,Motorolaは有料TVサービスのプロバイダに,高度なビデオ・サービスに対応し,帯域幅をより効率的に利用できるエンド・ツー・エンドのハードウエアとソフトウエアの提供が可能になる」と述べている。

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