米商務省では,過去5年で1138台のノート・パソコンが紛失しているという。同省が米国時間9月21日に明らかにした。ちなみに同省が2001年以降に15部署で所有しているノート・パソコンは3万台以上。

 紛失したノート・パソコンのうち249台には個人のID情報が格納されていた。ただし,「アクセス用パスワード,複雑なデータベース・ソフトウエア,保護機能や暗号化技術などが実装されているため,データが不正使用される可能性は非常に低い」(商務省)としている。

 紛失したノート・パソコンのほとんどが国勢調査局の備品。同局が2001年以降に所有するノート・パソコンは2万台以上である。同局では,全米に広がる現地調査員がノート・パソコンを使って調査データを収集する。アルバイトなどの臨時採用者も多い。

 国勢調査局で紛失したノート・パソコンは672台。そのうち246台はなんらかの個人データが含まれていた。完全に暗号化が施されていたのは107台。個人のID情報が格納されていた紛失ノート・パソコン249台のうち,104台は盗難によるもので,従業員の車から盗まれるケースが多いという。113台は,元従業員から返却されていない。

 また,別の調査から,同省内で2003年以降に個人情報の紛失および不正アクセスが297件発生していたことも分かった。内訳は,ノート・パソコン217台,ハンドヘルド機器15台,フラッシュ・メモリー46件,その他ドキュメントなど。

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