米Frost&Sullivanは米国時間9月21日,世界のメディア・ゲートウエイおよびソフト・スイッチ市場に関する分析結果を発表した。それによると,同市場の2005年における売上高は25億ドルで,2012年には126億ドル規模に達する見込みという。

 通信市場では,より低価格のサービスや,マルチメディアあるいはワイヤレスなどとの統合に対するニーズがVoIP市場の成長を促しており,サービス・プロバイダや通信事業者は収入源の拡大に向けてインフラのアップグレードを図り始めるとみる。そのため,インフラ強化に必要なメディア・ゲートウエイやソフト・スイッチなどの製品を提供するIPマルチメディア・サブシステム(IMS)ベンダーにとって,新たな収入の機会が生まれるという。

 ただし,通信事業者のネットワークに使用されている従来型機器が膨大な量にのぼるうえ,IP技術に関する知識不足から,インフラのアップグレードはさほど急速に進まない可能性もあるとする。「また,有線/無線技術の統合には新たな標準規格が必要で,機器ベンダーは1つの機器で従来型とIPマルチメディアの両技術をサポートしなければならない。さらに,インフラをアップグレードするには,セキュリティや相互運用性をテストする必要がある」(Frost&Sullivan)。

 メディア・ゲートウエイおよびソフト・スイッチのベンダーが,アップグレード行程をできるだけ簡略化し,レガシー・システムとの相互運用性を確立してインフラのアップグレードを促進すれば,結果として自身にも収入の機会を創出することになる,とFrost&Sullivanは分析する。

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