米イェール大学(Yale University)は米国時間9月19日,大学課程の一部の講義をデジタル・ビデオ化し,インターネットを通じて無料公開する計画を明らかにした。

 同プロジェクトは「Open Educational Resources Video Lecture Project」と呼ばれるもの。米Hewlett-Packardの共同創業者であるHewlett氏の一族が設立した財団,William and Flora Hewlett Foundationが18カ月間の試験運用に向けて75万5000ドルの資金を提供している。

 同大学は,プロジェクトを通じて講義のビデオとともに,複数言語による内容のテキスト(トランスクリプト),講義の概要,教材などを提供する予定。講義を受けるためのWebインタフェースを用意し,2007年秋から7つの講義を公開する。同プロジェクトが成功すれば,公開する講義の数を増やしていくという。

 米マサチューセッツ工科大(MIT)は2001年に,インターネットを通じて講義資料を無料公開するプロジェクト「MIT OpenCourseWare(OCW)」を発表している。OCWモデルは多くの大学で導入されているが,イェール大学のプロジェクトでは,講義自体もビデオとして提供する。

 2007年の秋の公開に向けて,同大学は今秋始まった3つの講義をビデオに収録している。また,春には4つの講義でビデオ収録を予定している。

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