米Blackstone Group率いる投資グループが米Freescale Semiconductorを買収する。同投資グループとFreescaleが最終合意に達したことを,米国時間9月15日に発表した。買収総額は176億ドル。

 Blackstone GroupのほかCarlyle Group,Permira Funds,Texas Pacific Groupが参加する投資グループは,Freescaleのすべての発行済みClass A株およびClass B株を,1株当たり40ドルの現金で取得する。40ドルという金額は,9月8日までの30日間の平均株価より約36%高いという。

 Freescaleの役員会は,同投資グループによる買収案をすでに承認しており,株主にも同案を受け入れるよう勧告するとしている。取引の成立には,株主投票による賛同や独占禁止当局の承認を得る必要がある。

 なお合意条件には,Freescaleが第三者の提案を受け付けるための50日間の猶予が盛り込まれている。Freescaleがより有利な条件の提案を選ぶ場合,同投資グループに違約金を支払う。

 ちなみにFreescaleは9月11日に,買収案が持ち上がっているうわさに対して「事業取引を行う可能性のある複数の相手と交渉中」であることを明らかにしていた。

 Freescaleは2004年に米Motorolaから分離独立した半導体企業(関連記事)。2005年の売上高は58億ドル。会長兼CEOのMichel Mayer氏は米IBMに19年勤務した人物で,Freescaleに入社する前は元IBM Microelectronics部門ジェネラル・マネージャを務めていた。

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