米Adobe Systemsは米国時間9月18日,PDFファイル処理ソフトウエアの新版「Adobe Acrobat 8」を発表した。新版は,複数のドキュメントをまとめるパッケージ機能やPDFコンテンツをほかのフォーマットにエクスポートして再利用する機能などを追加した。また,同日発表したWeb会議およびコラボレーション・アプリケーション「Adobe Acrobat Connect」との連携を通じて通信とコラボレーションの機能を強化する。

 Acrobat Connectは,Flashベースのアプリケーション。スクリーン共有,ホワイトボード,チャット,ビデオ会議,音声会議といったコラボレーション・ツールを提供する。月ごとの定額料金で最大15人が参加できる会議室を無制限に利用できる。ユーザーは,Acrobat 8上の文書に用意された「Start Meeting」ボタンを使い,Acrobat Connectを起動できる。大規模な会議をサポートし,レポート機能,コンテンツ管理機能,VoIPなどに対応するProfessional版も用意している。また,開発者向けに「Acrobat Connect Collaboration Builder SDK」も提供する。

 Acrobat 8のStandard版(Windows対応)とProfessional版(WindowsとMacに対応)は2006年11月に提供を開始する。英語,フランス語,ドイツ語,日本語に対応する。Professional版の価格は449ドルで,旧バージョンからのアップグレードは159ドル。Standard版の価格は299ドルで,旧バージョンからは99ドルでアップグレードできる。

 Acrobat Connectは,11月にホスティング・サービスの無償トライアルを開始し,2007年初旬に本サービスの提供を開始する(開始当初は英語版のみ)。ユーザー1人あたりの月額利用料は39ドル,年間利用料が395ドル。Professional版のサービスは2006年12月に提供を開始する。英語,ドイツ語,フランス語,日本語,韓国語への対応を予定している。

発表資料(1)
発表資料(2)
発表資料(3)