米McAfeeは現地時間9月11日,アドウエアやスパイウエアの現状に関する報告書をまとめたことを発表するとともに,その内容の一部を公表した。それによると,アドウエアの最大の配信元になっているのは,有名人(star/celebrity)のサイトであるという。

 「スパイウエア」や「アドウエア」という言葉の定義は,ベンダーによって異なる。McAfeeでは,スパイウエアを「コンピュータの使用状況やブラウザ操作のくせなどをモニターするために作られたプログラム」,アドウエアを「エンドユーザーのPCに広告を表示するために作られたプログラム」と定義している(日本法人マカフィーの「ウイルス用語集」から引用)。

 今回公表された情報によると,アドウエアやスパイウエアの多くは,合法的な企業のアフィリエイト・プログラムによって配布されているという。プログラム参加者は,自分が運営するWebサイトでアドウエアやスパイウエアを配布すれば,その数に応じて報酬を得られる。このため,通常のWebサイトでアドウエアやスパイウエアが配布されているのが現状であるという。

 例えば,アドウエアなどはアダルト・サイトで配布されるケースが多いように考えられているが,同社の調査によれば,有名人のサイトが最大の配信媒体になっているという。

 また,2003年以降アドウエアの種類は急増しており,2006年には,過去数年に比べ10倍以上の伸びになっているという。具体的には,2006年8月までにおよそ450種類の新種,4000以上の亜種(変種)が確認されているとする。

 今回,その内容の一部を公表した報告書「Adware and Spyware: Unraveling the Financial Web」の全文は,近日中に同社サイトの「Threat Center」でダウンロード提供する予定である。

米McAfeeの情報