米MotorolaとフィンランドのNokiaは現地時間9月11日,モバイルTVに関して提携することを明らかにした。両社は,携帯電話機向けテレビ放送規格Digital Video Broadcast - Handheld(DVB-H)に対応する両社のモバイル端末とネットワーク・サービスの相互運用性を実現するために協調する。また,DVB-IPDC規格対応ソリューションのサポートも共同で行う。

 DVB-Hは,携帯電話などに対し,複数チャンネルのテレビ/ラジオ放送や映像を同時に転送するための技術。同規格対応の端末では,通話したりインターネットにアクセスしながら,テレビ/ラジオ放送を受信できる。デジタル・テレビおよびデータ・サービスの標準化を進める業界団体 Digital Video Broadcasting Project(DVB)が仕様を策定し,欧州電気通信標準協会(ETSI)が規格として承認した。

 調査会社の英Informaによれば,モバイルTV市場は急成長する可能性があり,2010年までにDVB-H対応のモバイル機器の出荷台数は5000万台を超えるという。相互運用性のあるDVB-H対応端末とサービスは,同市場の成長を促進する大きな要因になるとしている。

 両社は,既存の技術をベースとするモバイルTVサービスをサポートしながら,モバイルTVサービスを最適化する規格の標準化と技術開発に取り組んでいる。両社は,DVB-HPDC規格の標準化に向けた取り組みでも協力する。

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