グリッド・コンピューティング推進団体Open Grid Forum(OGF)は米国時間9月11日,正式な立ち上げを発表するとともに,幹部メンバーや戦略的優先課題を明らかにした。

 OGFは,企業向けグリッド・コンピューティングの開発/普及を促進するコンソーシアムのEnterprise Grid Alliance(EGA)と,グリッド・コンピューティング関連の国際的な標準化団体のGlobal Grid Forum(GGF)が合併して誕生した組織。6月に合併の意向を明らかにしていた。

 新団体は,グリッドの普及促進を図り,今後1年~1年半にわたって,次の2つの課題に優先的に取り組む。

1)グリッド開発および展開に向けた生産性の高い環境の構築:広範な分散コンピューティング・エコシステムにおけるグリッドの位置づけと価値提供を明確にするための白書を策定する。2007年1月の公開を目指す。

2)グリッド・ソフトウエアの相互操作性確立に関する仕様策定への取り組み強化:技術戦略およびロードマップ作成を目的とした委員会を結成し,初回ドキュメントを2007年第1四半期に発行する予定。同戦略およびロードマップ推進のためのワークショップも計画中。

 幹部メンバーは議長のMark Linesch氏をはじめ,Enterprise部門責任者のRobert Fogel氏(米Intel),eScience部門責任者のGeoffrey Fox氏(米インディアナ大学),Standards部門責任者のDavid Snelling氏(富士通),Marketing部門責任者のHanoch Eiron氏(米Hewlett-Packard),Operations部門責任者のSteve Crumb氏,EMEA地域責任者のBernd Kosch氏(富士通とドイツSiemensの合弁会社Fujitsu Siemens Computers),アジア地域責任者のToshihiro Suzuki氏(米Oracle)から成る。

役員会は以下のメンバーで構成する。

・Ian Baird氏(米EMC)
・Bernd Kosch氏(Fujitsu-Siemens)
・Martin Walker氏(Hewlett-Packard)
・Ken King氏(米IBM)
・Tom Gibbs氏(Intel)
・Tony Hey氏(米Microsoft)
・Mike Szelong氏(米Network Appliance)
・Bob Thome氏(Oracle)
・Chris Purpura氏(カナダPlatform Computing)
・Malcolm Atkinson氏(英国e-Scienceプロジェクト)
・Bill Nitzberg氏(米Altair Engineering)
・Paul Strong氏(米eBay)
・Hiro Kishimoto氏(富士通)
・Jason Carolan氏(米Sun Microsystems)
・Charlie Catlett氏(米国TeraGridプロジェクト)

[発表資料へ]