ソフトウエア開発ツール関連の業界団体Eclipse Foundationは,ストレージ管理ソフトウエアの開発に取り組むオープンソース・コミュニティ「Aperi」のプロジェクト開設を承認した。同団体が現地時間9月7日に明らかにした。プロジェクト名は「Aperi Storage Management Framework Project」。Aperiは6月,同コミュニティのプロジェクトをEclipse傘下で進められるように申請していた。

 Aperiは,米IBM,米Sun Microsystems,富士通,米Cisco Systems,米Network Applianceなど9社が2005年10月に結成したコミュニティ。あらゆるブランドのストレージ・システムを管理できる共通プラットフォームの構築に取り組んでいる。共通プラットフォームにより,企業はより柔軟にストレージ環境を管理できるようになり,導入しているソフトウエアやハードウエアに関係なく,格納した情報にアクセスしやすくなるとしている。Sunは2006年6月に,同団体からの脱退を発表している。

 Aperiは,オープンソース・ソフトウエアの開発を進めながら,ストレージ業界団体の米SNIA(Storage Industry Association)との協調を通じて「Storage Management Initiative Specification(SMI-S)」など,既存のオープン・ストレージ標準仕様の促進とともに新しい規格の開発に取り組んでいく。

 SNIA会長のWayne M. Adams氏は「EclipseのAperiプロジェクトは,SMI-Sの導入をさらに促進し,ストレージ業界とITコミュニティ全体に利益をもたらすだろう。SNIAとAperiは,新しいストレージ規格,規格テスト・プログラム,ストレージ相互運用性プログラムでも協調を予定している」とコメントしている。

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