欧州の格安航空会社のRyanairは,搭乗客が機内で自分の携帯電話とスマートフォンを使って通話や電子メールの送受信ができるようにするサービスの提供を計画している。同社が現地時間8月30日に明らかにした。同サービスは,機内向けモバイル通信ソリューションを手がけるOnAirとの提携を通じて提供する。

 同サービスを実現するために,RyanairはOnAirの通信ソリューション「Mobile OnAir」を航空機に導入する。同ソリューションにより,搭乗者はBlackBerrysやTreosを使って機内で通話や電子メールが利用できるようになる。サービスは,2007年半ばより一部の航空機で開始される。Ryanairは,同年後半に50機にMobile OnAirを導入し,それ以降対象を広げていく。最終的には,欧州の23カ国の360ルートを運航するすべての航空機において搭乗客は機内で携帯電話が使えるようになるという。

 同サービスでは,OnAirと通信インフラで提携するMonaco Telecomが地上ネットワークを提供。飛行機と地上との間は衛星ブロードバンド通信のInmarsatが接続を提供する。通信事業者は,搭乗客に国際ローミング料金と同じレートで通話料を請求できる。Ryanairは,機内における通話について通信事業者からコミッションを受け取る予定だという。

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