米Dell'Oroは米国時間8月21日,無線LANの次世代規格である802.11nドラフトに準拠した製品市場に関する調査結果を発表した。それによると,2006年第2四半期に出荷が開始された802.11nドラフト準拠製品は,高額な平均販売価格(ASP)にも関わらず堅調な需要を見せている。とりわけSOHO分野が顕著で,通常であれば低迷する第2四半期の需要を押し上げたという。

 ちなみに米メディア(InfoWorld)によると,当期の全世界における802.11nドラフト準拠製品の売上高は約2500万ドルだった。ルーター市場では売上高の約8%,インターフェース・カード市場では約6%を占めた。

 Dell'Oro,Wireless LAN Research担当アナリストのElmer Choy氏は,「2003年に802.11g対応ルーターが市場に初めて投入されたとき,その価格は802.11bルーターより28%高いだけだった。しかし,802.11nドラフト対応ルーターは,802.11g対応製品と比べ2倍以上の値段がついているため,すぐに一般消費者に普及するのは難しいだろう」と予測した。

 無線LAN機能を組み込んだ広帯域向けCPE(顧客宅内機器)の出荷台数は,前年同期と比べ30%以上増加した。またSOHO向け機器は,EMEA(欧州,中東,アフリカ)を除く全世界で成長した。

[発表資料へ]