米Microsoftの関係者によれば,同社は次期クライアントOS「Windows Vista」の製品候補版1(RC1)を9月初めに出荷する予定だという。さらに重要なことに,Microsoftは依然として,Windows Vistaの開発を当初の予定である2006年10月末までに完了させることを目指しており,Windows Vistaの出荷が再度遅れるのではないかといううわさに反発している。

 この関係者から寄せられたメッセージをすべて公開することはできないが,Microsoftは「ビルド5520」をWindows Vistaの「RC1」にするもようだ。このビルド(RC1)はテスターに即時に公開されるだけでなく,米国の祝日である「Labor Day(労働者の日,9月の第一月曜日」の後に広く一般に公開されるという。今年のLabor Dayは9月4日であり,Microsoftは9月7日以降にRC1を出荷する見込みである。

 また,Windows Vistaの完成(RTM,Release To Manufacturing)バージョンが内部評価機関に渡されるのは2006年9月に,製品としてリリースされるのは2006年10月25日以前になる予定だ。このほか,次期サーバーOS「Longhorn Server」の「Beta 3」は2007年の第1四半期にリリースされ,Longhorn Serverの製品候補版2(RC2)は2007年第2四半期に,製品版は2007年後半にリリースされると見込まれている。

 なお本記事の米国での第一報後,Microsoftは本記事の内容を否定しなかったが,筆者に対して「Windows Vistaが10月に完成すると公に約束したことはない,ということを明確にして頂きたい」と伝えてきた。現状でMicrosoftが約束しているのは,ボリューム・ライセンス顧客に対してWindows Vistaを2006年11月に提供し,一般消費者には2007年1月に提供するということだけである。この計画は,現時点で変更されていない。