オランダのRoyal Philips Electronicsは,米Kohlberg Kravis Roberts(KKR),米Silver Lake Partners,オランダAlpInvest Partnersの3社による投資グループとのあいだで,半導体事業の売却に関する契約を結んだ。Philipsがオランダと英国で現地時間8月3日に明らかにしたもの。これにより,Philipsは半導体事業の株式の80.1%を投資グループに売却し,残り19.9%を自社で保有する。負債引受などを含む取引の総額は約83億ユーロ(約106億ドル)。手続きは2006年第4四半期に完了すると見込む。

 取引金額の内訳は,投資グループによる株式取得価格が34億ユーロ(約43億ドル),Philipsが保持する株式が9億ユーロ(約12億ドル),負債額などが40億ユーロ(約51億ドル)。Philipsは,最終的に税金や関連経費を除いた約64億ユーロ(約82億ドル)を受け取るという。

 Philipsの半導体事業は,モバイル機器,家電品,車載機器など向けのLSIシステムを手がけている。2005年の売上高は46億ユーロ(約59億ドル)。全世界に約3万7000人の従業員を抱える。

 Philips社長兼CEOのGerard Kleisterlee氏は,半導体事業を分社化することで「独立企業として可能性のすべてを実現するために,あらゆる機会を利用できるようになる」と説明している。

 同事業のCEOを担当しているPhilips役員のFrans van Houten氏は分社化後に現職を離れ,新会社の社長兼CEOに就任する。そのほかの詳細については,後日公表するとしている。

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