米Time Warnerは8月2日,9月初旬にAOLが提供するサービスやソフトの多くを無料化すると発表した。無料化するサービス/ソフトには電子メールやセキュリティ,インスタント・メッセンジャー,ストレージなどが含まれる。有料のインターネット接続サービスは今後も継続するが,積極的な拡大策は取らないとしている。

 同社によると,無料化はオンライン広告ビジネスを拡大するための施策であるという。「ブロードバンドの利用とオンライン広告の爆発的な増加の波に乗るためにAOLが次に踏み出すべきステップ」とTime WarnerのJeff Bewkes社長は説明する。

 AOL会長兼CEOのJonathan Miller氏は「AOLはブロードバンドへ移行する多くのユーザーと深い関係を維持できるだろう。これまでユーザーがなじんできたAOLソフトや電子メールをあらゆるブロードバンド接続に対して無料で提供することは,AOLの未来にとって重要だ」とコメントしている。

 AOLはインターネット接続サービスの代名詞的存在だったが,近年はコンテンツや動画配信など上位レイヤー・ビジネスの比重を拡大させている。AOLのサービス/ソフトの無料化でこの方向性を一段と強めるものと見られる。