米Microsoftとワシントン州立大学は,ボストンで開催中の「SIGGRAPH 2006」において,写真を使ったモデリング/ブラウジング技術「Photosynth」のプロトタイプを発表する。Microsoftが米国時間8月1日に明らかにしたもの。同技術により,ユーザーが撮影したディジタル写真を,インターネット上にある何千枚もの写真データと組み合わせ,3Dモデルを作成できるという。

 Photosynthは,Microsoftの研究部門Microsoft Researchと,同社のインターネット関連応用研究所「Live Labs」が,ワシントン州立大学と共同開発した。画像ベースのモデリングとレンダリング,画像のブラウジング/検索/アノテーション(注釈付け),キーポイントの検出とマッチングなど,さまざまなコンピュータ視覚情報処理機能を組み合わせている。

 具体的には,それぞれの写真をコンピュータのビジョン・アルゴリズムによって処理し,窓枠の角やドアのハンドルといった顕著な特徴を抽出する。同じ特徴を備える写真をWeb上から集めて,3D画像におけるその特徴の位置を算出し,点群による3Dモデルを生成する。

 Microsoft Research,Interactive Visual Mediaグループ担当マネージャのRichard Szeliski氏は,「3次元の世界で写真を閲覧できる画期的な技術で,ズームインやズームアウトも可能」と説明する。

 Microsoftは,Photosynthのプレビューを同社Webサイトで公開している。ダウンロード提供は年内に開始する予定。

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