米IDCは米国時間7月28日,コンテンツ・アプリケーション市場に関する調査結果について発表した。それによると,コンテンツ・アクセス・ツールやコンテンツ管理ソフトウエア含む同市場は,2006年から2010年まで,2桁の年平均成長率(CAGR)を維持する見込みという。

「同市場の成長の背景にあるのは,法規制準拠や記録管理の必要性,Eコマースや販売サポートでのROI効果だ。今後は,情報ワーカーの生産性向上を目的とした導入が進み,市場はさらに拡大するだろう」(IDCのリサーチ部門バイス・プレジデントのSusan Feldman氏)

 コンテンツ・アクセス・ツール(検索,テキスト・マイニング,カテゴリ化ソフトウエアなど)は2005年に約32%成長し,9億7600万ドル超の規模に急拡大した。広範的な検索プラットフォームへの投資が減速するが,特定の問題やニーズに対応したアプリケーション,またはそのような機能を統合した企業向けハイブリッド・アプリケーションによって新たな需要が生まれる,とIDCは予測している。

 コンテンツ管理ソフトウエア(文書管理,画像管理,Webコンテンツ管理,デジタル資産管理,記録管理ソフトウエアなど)は,2005年に11.5%成長した。約40%の企業はコンテンツ管理ソフトウエアを導入しておらず,導入済みの企業内でも多くのユーザーが活用していないことから,拡大の余地は大きい,とIDCは見る。

 特にデジタル資産管理分野は,2006年から2010年までの年平均成長率が25%以上と,コンテンツ・アプリケーション市場全体の伸びを大幅に上回る見通しである。「多様なメディア資産の管理,共有,有効利用を目指す企業によって,同分野は堅調に成長するだろう」(同社コンテンツ技術/デジタル・メディア部門プログラム・ディレクタのMelissa Webster氏)。また,ユーザーや業界の特定用途に合わせたデジタル資産管理製品の需要が,今後数年の活況を支えるという。

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