GSM/無線LANデュアル携帯電話機のNokia 6136
GSM/無線LANデュアル携帯電話機のNokia 6136
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 フィンランドNokiaは7月第4週,無線LANとGSM携帯電話ネットワーク間でハンドオーバーを可能とするUnlicensed Mobile Access(UMA)仕様に準拠した通信サービスについて,フィンランドのオウルで試験運用を開始した。Nokiaが現地時間7月27日に明らかにしたもの。オウル内の50世帯が参加し,GSM/無線LANデュアル携帯電話機「Nokia 6136」で各種機能を試験する。

 UMAは,BluetoothやIEEE802.11など免許不要な無線通信技術を利用し,GSMおよびGSM向けデータ通信サービスGPRSへのアクセスを実現する技術。GSMと無線LANのあいだで,音声通話およびデータ接続を中断することなく自動切り替えできる。UMA仕様は業界団体UMA Technologyが開発し,Webサイトで公開している。

 UMA技術について,Nokia携帯電話機研究&開発担当上級副社長のPeter Ropke氏は「VoIPの利用を本当に簡素化できる」としている。通信事業者にとっては「高額な携帯電話向け基地局の代わりに無線LANホットスポットを展開すれば,簡単かつ安価にサービス・エリアを拡大できる」(Nokia)という。

 米メディア(InfoWorld)によると,英British Telecom(BT)は2005年にBluetooth対応UMA商用サービスの提供を開始する。同社は,米Motorola製UMA携帯電話機「A910」を使って,Wi-FiネットワークでのUMAサービスも,2006年第3四半期に利用可能にする計画という。さらに,スウェーデンTeliaSoneraと米T-Mobile USAも数ヵ月後にUMAサービスを始める予定と報じている。

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