米Xiotechは米国時間7月26日,ストレージ・ネットワークのインターフェースに関して企業のITプロフェッショナルを対象に調査した結果を発表した。それによれば,調査対象となった企業のストレージ・インフラにおいて,iSCSI技術の導入は今後2年間で現在の5%未満から19%近くまで拡大するという。Fibre Channelも現在の34%から41%に拡大すると予想している。調査は2006年5~6月に,従業員100人未満の企業から5000人以上の企業まで110社のITプロフェッショナルに対して実施した。

 同社は,これら技術の導入が進む原因として,サーバーに直接接続するSAS(Server Attached Storage)よりも依存性が低いことを挙げている。SASは,既存のインフラでおよそ半分を占めているが,2年後には3分の1未満に縮小するという。

 同社マーケティング担当副社長のMike Stolz氏は,「回答者は,Fibre ChannelとiSCSIがサーバーに直接接続するストレージやNAS(Network Attached Storage)よりも優れていると考えている。NASはニッチ・オプションとして残るだろう」とコメントしている。

 回答者によるiSCSIとFibre Channelの5段階評価(5が最高)では,多くの項目でFibre ChannelがiSCSIを上回っている。パフォーマンスの評価は,Fibre Channelの4.49に対し,iSCSIは3.55だった。また,Fibre Channelの信頼性とセキュリティの評価がそれぞれ4.49と4.16だったのに対し,iSCSIでは3.49と3.41だった。しかし,初期費用はiSCSIの評価の方が高かった(iSCSIの3.55に対しFibre Channelは2.52)。継続的な費用と使いやすさの評価は同レベルだった。

 ストレージ購入を決定する場合,企業の規模にかかわらず,使いやすさと拡張性が重要視されている。また,500人以上の従業員を抱える中堅企業と大企業では,小規模企業よりも階層ストレージ・オプションとデータ複製機能を重視していることが明らかになった。

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