米Return Pathは米国時間7月25日,「メール送信に使われるIPアドレスの96.7%は,スパム・メールの送信に使われている可能性が高い」などとする調査結果を発表した。

 米国では,レピュテーション履歴に基づいて,メールがスパムかどうかを判断するフィルタリング技術が普及している。同社は,メール送信に使われる2000万以上のIPアドレスに関して,そのレピュテーションを追跡するサービスを手がけている。苦情の発生率,送信されるメールの量,unknown userエラーの発生率,購読の登録解除の手段などを基に,100ポイント満点で評価する。

 得点が70ポイント以上のIPアドレスから送信されたメールは,フィルタなどに遮断されることなく相手に到達する可能性が高い。一方,30ポイント以下の場合はブロックされ,配達される可能性が極めて低いという。

 調査では,30ポイント以下のIPアドレスが全体の96.7%を占め,70~100ポイントのIPアドレスはわずか0.9%だった。

 30ポイント以下は主にスパマーが使っているIPアドレスと思われる。しかしスパマーはIPアドレスを頻繁に変えるので,配達およびレピュテーション履歴が足りないため,スパム・メールの多くは遮断されずに配達されるという。

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