米Motorolaは米国時間7月25日,携帯電話向けビデオ配信に向けた買収や提携などについて明らかにした。VOD配信技術の米Broadbus Technologiesを買収するほか,中国のHuawei Technologiesと協力体制を敷く。

 Broadbusは,さまざまなデバイスにオンデマンドでコンテンツを配信するためのキャリア向けサーバー・システムを手がけている。DRAMベースのソリッド・ステート式サーバー・アーキテクチャであるため,「従来のハード・ディスク型プラットフォームと比べ,スペースや電力を節約でき,ビデオ・ストリーミングおよびストレージを向上できる」(Motorola)。

 MotorolaはBroadbusを買収することで,自社のビデオ配信プラットフォームを拡充し,新たなコンテンツ管理および配信機能を追加する。モバイル・ビデオやタイムシフト視聴,ネットワーク・ベースのデジタル・ビデオ録画(DVR)といった成長市場に対応できるとしている。

 Huaweiとは,UMTSおよびHSPAインフラ装置の強化に向け,中国の上海に共同研究開発センターを開設する。両社の社員を送り,モバイル事業者向け製品およびサービスのアーキテクチャ開発に取り組む。

 Motorolaからはネットワークの設計,導入,統合に関するノウハウや,ネットワーク・パフォーマンスおよびセキュリティなどの付加価値サービスを,Huaweiからは技術開発,調査,研究に関する知識を持ち寄る。

 またMotorolaは,インドのWipro TechnologiesとITサービスの合弁会社を設立する計画も明らかにした。社名は「WMNetServ」で,ネットワーク事業者に企画,導入,最適化,セキュリティ,運用,サポートなどのマネージド・サービスを提供する。新会社のネットワーク・オペレーション・センター「Global Network Operation Center(GNOC)」では,Motorolaが北米および欧州に所有するセンターと連携して,24時間のネットワーク監視サービスを提供する。GNOCをはじめとするサービス提供はインドを拠点とするが,本社は欧州に置く。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]
[発表資料(3)]