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 Power Architecture技術ベースのプロセサやシステムに関するオープン標準組織Power.orgが,命令セット・アーキテクチャの新版「Power ISA version 2.03」,開発プラットフォーム仕様「Power Architecture Platform Reference(PAPR)」,新しいロゴ・マークを米国時間7月24日に発表した。

 Power ISA 2.03は,旧版に仮想化や可変長エンコーディングの機能,ベクトル処理技術「AltiVec」などを追加した。Power.org内のグループPower Architecture Advisory Council(PAAC)が開発を行った(関連記事)。新版は2006年第3四半期に利用可能という。

 PAPRは,Linux対応のオープンな開発プラットフォームだ。仕様に加え参照設計も付属し,Linuxディストリビューションとアプリケーションの開発に利用できる。最終版を2006年第3四半期中に公開する予定。

 新ロゴ・マークは,新たに定めたPower Architecture共通ブランドの一要素である。「Power.orgコミュニティのメンバーや顧客は新ブランドを利用し,Power Architecture技術ベースの自社製品/ソリューションの価値を高められる」(Power.org)

 またPower.orgは,新たに5組織がParticipantレベル・メンバーとして加盟したことを明らかにした。各組織の概要は以下の通り。

  • 米EVE:ASICやSoC,組み込みソフトウエア向けの検証装置を提供

  • 米Oki Data Americas:沖データの米国法人。「OKI Printing Solutions」ブランドでプリンタやファクシミリなどを販売

  • 米CodeSourcery:オープンソース対応のプロジェクト管理,ソフトウエア設計など

  • 中国のMinistry of Information Industry Software and Integrated Circuit Promotion Center(CSIP):Linux系ソフトウエアや半導体IPなどに関する技術支援

  • 中国の上海交通大学(SJTU):科学技術分野で実績を持つ

 なおPower.orgは7月初め,Power Architecture技術利用の支援を目的とする施設「Power Application Center」を中国の上海に開設した(Power.orgの発表資料)。

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