スパムの文面(Websenseの発表資料から引用)
スパムの文面(Websenseの発表資料から引用)
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 セキュリティ・ベンダーの米Websenseは現地時間7月21日,主にロンドン市民を狙ったスパム(迷惑メール)が確認されたとして注意を呼びかけた。渋滞税(congestion charge)を支払っていないとして,罰金80ポンドを求めるもの。未払いの証拠写真を掲載しているという偽サイトへ誘導して,ユーザーの個人情報を入力させることが目的。

 ロンドンでは2003年2月以降,都市部の渋滞解消のために,中心部に乗り入れる車両から通行料(渋滞税)を徴収している。ロンドン中心部に平日の午前7時から午後6時30分までに乗り入れた車両には,1日5ポンドの通行料が課せられる。今回確認されたスパムは,この渋滞税が未納であるとしてユーザーを脅し,偽のサイトへ誘導するもの。

 メールでは,2週間以内に支払えば,未納の罰金は40ポンドで済むが,それ以降になると80ポンドになり,28日経過しても支払わない場合には120ポンドになるという。

 ただしWebsenseの情報によれば,スパムの目的は虚偽の罰金を払わせることではなく,個人情報を収集することであるという。メール中のリンクで誘導する偽サイトにおいて,ユーザーの個人情報を入力させて盗むことが目的であると考えられる。なお,この偽サイトは英国に置かれているという。

米Websenseの情報