米Microsoftは米国時間7月20日に,2006会計年度第4四半期(2006年4~6月)と通期(2005年7月~2006年6月)の決算を発表した。第4四半期の売上高は118億ドルで前年同期と比べ16%増加。訴訟関連費用および税制優遇措置を含めた純利益は28億3000万ドル(希薄化後の1株あたり利益は28セント)で前年同期の37億ドル(同34セント)から減益となった。

 営業利益は38億8000万ドル(一部訴訟関連費用など3億5100万ドルを含む)で前年同期の29億9000万ドル(同7億5600万ドルを含む)から30%増加した。

 当期は,訴訟関連費用が大幅に減少したものの,「Xbox 360」ゲーム機の販売コストや,インターネット事業MSNのオンライン広告開発費と家庭およびエンターテインメント部門の研究開発費が大きくかさんだことが影響した。

 通期の売上高は442億8000万ドルで前年度比11%増収。訴訟関連費用および税制優遇措置を含めた純利益は126億ドル(希薄化後の1株あたり利益は1ドル20セント)で,前年度の122億5000万ドル(同1ドル12セント)から増加した。

 営業利益は164億7000万ドル(一部訴訟関連費用など11億1000万ドルを含む)で,前年度と比べ13%増加した。ちなみに前年度は一部訴訟関連費用など20億6000万ドルを計上した。

 同社CFOのChris Liddell氏は「Xbox 360や『SQL Server 2005』『Visual Studio 2005』『Microsoft Dynamics』『CRM 3.0』に対する需要が顕著で,これら事業の合計売上高は31%成長した。まもなくリリースする『Windows Vista』『Office 2007』『Exchange Server 2007』などにより,2007会計年度も引き続き強い成長を遂げるだろう」と述べた。

今後の見通しについては,2007会計年度第1四半期(2006年7~9月)の売上高が106億~108億ドル,営業利益は40億~42億ドル,希薄化後の1株あたり利益は30~32セントの範囲と予測する。2007会計年度通期(2006年7月~2007年6月)の売上高は497億~507億ドル,営業利益が189億~194億ドル,希薄化後の1株あたり利益は1ドル43セント~1ドル47セントの範囲と見る。

 また同社は,2006年8月17日までに200億ドル相当の自社株を買い戻す計画を明らかにした。さらに2011年6月30日までに最大200億ドル相当の自社株買い戻しを実施することについても取締役会が承認したという。

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