米Microsoftは,キーボードやマウスを使わずに,手の動きなどでコンピュータ映像を操る仮想操作技術「TouchLight」(開発コード名)を米EON Realityにライセンス供与した。Microsoftが米国時間7月18日に明らかにしたもの。現在,EON RealityのWebサイトで動画のデモンストレーションを見ることができる。

 EON Realityに対する技術提供は,同社が2005年5月に開始した,起業家や新興企業に自社の技術をライセンス供与する取り組み「Microsoft Intellectual Property(IP)Ventures」の一環。この取り組みは,社内で開発した技術を政府機関などに公開し,起業家や小企業による新製品および新事業の展開を支援することを目的としている。

 TouchLightを利用すると,3次元映像を物理的な手段で操作できるようになる。EON Realityは自社の映像表示技術にTouchLightを組み込み,インタラクティブな映像表示機能を備える店頭用ディスプレイ,製品デモンストレーション,操作訓練などの実現を目指す。

 EON Realityは,2年以内に店頭や技術サポート業務などでTouchLightを利用できるようになると見込む。さらに,2年から3年後にはデスクトップ・パソコンで使えるほど低価格化するという。

 米メディア(CNET News.com)によると,MicrosoftはEON Realityの株式を取得せず,TouchLightを使った製品が販売された場合のみライセンス料を受け取るという。

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