米The New York Timesは米国時間7月18日,紙面サイズの縮小と印刷工場の整理統合について明らかにした。インターネット普及に伴うコスト削減の一環で,2008年第2四半期までに完了させる見通し。

 紙面サイズを現在の54インチ(約137cm)から,業界に普及しつつある48インチ(約122cm)に変更する。同紙は,「調査から,通勤者や年齢層の低い読者は,より小さな紙面サイズを好むことが分かった」と説明する。

 また,ニューヨーク首都圏にある印刷工場を,クィーンズのカレッジ・ポイントにある最新工場に統合するほか,ニュージャージー州エディソンにある工場を転貸する。なお,これらの整理統合に伴い,フルタイム従業員約250人分に相当する人員削減を行う予定である。同紙は,これら取り組みを通じて年間4200万ドル以上のコスト節減と,今後10年間におけるエディソン工場に対する設備投資,約5000万ドルを削減できると見込んでいる。工場の整理統合と,紙面サイズ縮小にかかる設備投資約1億5000万ドルのうち,約2000万ドルを2006年に,残りを2007年~2008年前半にかけて計上する予定。

 またNew York Timesは同日,2006年第2四半期決算を発表した。売上高は前年同期比1.6%増の8億5875万ドル,純利益は同0.8%増の6130万ドル。希薄化後の1株当たり利益は42セントで,前年同期の42セントから横ばい。ちなみに同紙によると,New York Timesの読者は紙媒体とオンラインを合わせて約340万人に達するという。

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