米Microsoftは米国時間7月12日,ボストンで開催中のMicrosoft Worldwide Partner Conference 2006の会場で,同社製品の販売促進を図るための取り組みを発表した。「パートナの販売力を向上し,顧客の満足度を獲得して,いっそう収益を上げられるようにする」としている。

 メンテナンス・プログラム「Software Assurance」契約を結んでいる顧客向けの特典として,レガシー・マシンを活用するための「Fundamentals for Legacy PCs」を提供する。米メディアの報道(CNET News.com)によると,Fundamentals for Legacy PCsは,「Windows XP」のシステム要件に対応していないパソコンをシン・クライアントのように用いて,必要最小限のプログラムをローカルで,その他の機能をサーバーからリモートで稼働可能にする。「レガシー・パソコンにもWindows XPのセキュリティと安定性をもたらすことで,『Windows Vista Enterprise』に移行しやすい環境を構築できるようにする」(同社)という。

 また,パソコン向け仮想化ソフトウエア「Virtual PC 2004 SP1」を無償ダウンロード提供する。次期Windows OS「Windows Vista」に対応する「Virtual PC 2007」は,2007年に無償提供とする予定。「Windows Vista Enterprise」のユーザーは,最大4つのOS(シングル・ユーザー利用の場合)をパソコンにインストールできる。

 そのほかの主な内容は以下の通り。

・「Windows Server 2003 R2, Datacenter Edition」:追加ライセンス料無しで,サーバー1台につき無制限の仮想インスタンスで利用可能となる。2006年10月1日より,リセラーから,あるいはボリューム・ライセンス契約,OEMなどで購入可能。

・「Branch Infrastructure Promotion」:中小企業向けのソフトウエア・パッケージで,「Windows Server 2003 R2」「Microsoft Internet Security and Acceleration(ISA)Server」「Virtual Server 2005 R2」「System Center System Management Licenses」で構成する。製品合計額より10%割引で提供する。

・「Microsoft Windows Server System Assessment and Deployment Solution for Midsize Businesses」:中小企業向けシステム評価ツール。システム・インテグレータなどが,時間をかけずに顧客のシステムを査定し,導入計画を立てられるようにする。

・システム管理製品の拡充:「System Center Essentials 2007」をリセラー経由で購入可能にする。また,顧客のシステム環境をリモートで管理するための「System Center Operations Manager 2007」をリリースする。

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