米Microsoftは,オンデマンドCRMサービス「Microsoft Dynamics CRM Live」の提供を北米で2007年第2四半期に開始する。同社が米国時間7月11日に明らかにしたもの。またMicrosoftは同日,中小企業向けパッケージ「Microsoft Windows Small Business Server(SBS)2003 R2」の販売を8月に始めることも発表した。

 Dynamics CRM Liveは,「Microsoft Dynamics CRM 3.0」などのCRMアプリケーションの機能を,ホスト型オンデマンド・サービス(SaaS:Software as a Service)としてインターネット経由で提供する。ユーザーは毎月定額の料金を支払えば,ユーザー数の制限を受けずに利用できる。

 Dynamics CRMなどと同じソースコードをベースにしているため,システム・インテグレータなどは顧客の要求に応じてカスタム化したサービスを開発できる。インターネット・ベースのソフトウエア・サービス「Windows Live」および「Office Live」とも連携する。

 正式提供に先立ち,2006年後半より試験的に運用する。詳細な料金と製品構成は,試験運用の開始時に公表する予定。当初は主に中小企業向けのサービスとして展開する。

 Windows SBS 2003 R2は,サーバー向けOS「Windows Server 2003 R2」に「Microsoft Exchange Server 2003」と「Microsoft SQL Server 2005 Workgroup Edition」を組み合わせて提供するパッケージ製品(関連記事)。新たに「Green Check」と呼ぶ機能を搭載し,ソフトウエアの動作状況,修正パッチの適用状態など,セキュリティに関する設定を自動的に確認できるようにした。対応言語は18カ国語。

 「Standard Edition」(599ドル)と「Premium Edition」(1299ドル)を用意する。今夏終わりより,米Dell,富士通と独Siemensの合弁子会社Fujitsu Siemens Computers,米Gateway,米Hewlett-Packard(HP),米IBMなどのメーカーが,Windows SBS 2003 R2プリインストール・サーバー製品を販売する。

 なおMicrosoftは,Dynamics CRM LiveとWindows SBS 2003 R2を発表したパートナ向け会議Microsoft Worldwide Partner Conference 2006で,「Windows Vista」と「2007 Microsoft Office system」,パートナ支援プログラムの新メニュー「Windows Desktop Deployment Specialization」なども紹介した。

[発表資料(概要)]
[発表資料(Dynamics CRM Live)]
[発表資料(Windows SBS 2003 R2)]