米SanDiskと米Skypeは米国時間7月10日,IP電話ソフト「Skype」をプリロードしたU3規格のUSBフラッシュ・ドライブ「Cruzer Micro」と「Cruzer Titanium」の提供開始を発表した。Skypeユーザーは,U3対応のUSBドライブを利用することにより,ソフトウエアをダウンロードしなくても大半のパソコンからほかのSkypeユーザーと無料で通話やチャットができるようになるという。

 U3は,USBフラッシュ・ドライブにアプリケーションとデータを格納して動作させるためのオープンな標準仕様。SanDiskと米M-Systemsを中心にソフトウエア・ベンダーやコンテンツ・プロバイダが策定を進めている。USBフラッシュ・ドライブを単なるストレージ用途に使うだけでなく,アプリケーション用プラットフォームとして活用することを目指している。

 SanDiskによれば,U3対応のCruzer MicroとCruzer Titaniumのユーザーは,コンピュータ上に個人情報を残すことなくファイルやプログラムの持ち運びが可能になる。そのため,Skypeユーザーは自分のアカウント情報を持ち運び,インターネット・カフェやホテルなど,複数の異なるパソコン上からほかのSkypeユーザーと音声やビデオによる通話が可能になるという。

 同日発表のフラッシュ・ドライブは,パッケージにSkypeロゴを表示。ユーザーは,ボイスメール機能を1ヶ月間無料で利用できる。同フラッシュ・ドライブは,Skype以外にもウイルス対策ソフトウエア,ファイル同期ソフトウエア,パスワード管理ソフトウエアを搭載している。これらのアプリケーションは,Windows XPまたは2000に対応する。

 Skypeを搭載するCruzer Microは,512Mバイト,1Gバイト,2Gバイト,4Gバイトの4種類を用意。米国と欧州の小売店,Skypeのオンライン・ストアから提供する。価格は39.99~199.99ドル。Cruzer Titaniumは,1Gバイトと2Gバイトの2種類を用意。価格はそれぞれ74.99ドルと119.99ドル。世界の主要市場にて提供を開始した。

 同日,Skypeは米国とカナダのユーザー向けキャンペーンを発表した。同社は5月,既存の固定電話や携帯電話に電話をかけられる「SkypeOut」サービスを,北米ユーザーに無料で提供すると発表している。ユーザーは,年内いっぱい米国/カナダ向けの固定電話と携帯電話に無料で発信できる。今回のキャンペーンは,7月15~16日,22~23日,29~30日の3週末,英国,メキシコ,日本の固定電話および携帯電話に無料で電話をかけられるというもの。キャンペーンを通じて北米におけるサービスの普及促進を狙う。

 Skypeを搭載したCruzer MicroとCruzer Titaniumは,国内ではSanDiskの日本法人サンディスクが6月に先行して発表している。Cruzer Microは出荷済み,Cruzer Titaniumは7月出荷の予定である。

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