米Frost&Sullivanは米国時間6月26日,IPビデオに関するテストと測定分野の世界市場についての調査結果を発表した。2003年にはほとんど存在しなかった同市場は,2005年に5220万ドル規模に成長した。同社は,同市場が2010年に2億8900万ドル規模に達すると予測している。

 IPテレフォニーと無線ネットワークに移行する顧客の増加を受けて,VoIPサービスとともに,ビデオやデータ,音声サービスのバンドル製品を提供する通信事業者が増えている。また,ケーブル・テレビ事業者もトリプル・プレイ・サービスを積極的に提供している。そのため,テスト機器やソリューション・ベンダーの間で,同一機器上でIPTVのテスト機能を提供する傾向が高くなっている。

 いくつかのパケットが抜けても会話が続けられるVoIPサービスと比べ,IPビデオ・サービスの品質に対する要求は高い。そのため,効果的な監視とトラブルシューティング・ツールが必要不可欠となり,適切なテスト機器の需要が高まるという。

 同社Industry部門担当マネージャのJessy Cavazos氏は「サービス・プロバイダ間の競争が激化する中で,サービス加入者のエクスペリエンスとサービス品質は,差別化を図る上で重要な要因となっている」とコメントしている。そのため,プロバイダはIPTVサービスの提供を開始すると同時に,監視システム,プロトコル・アナライザを配備する必要に迫られているという。また,テスト機器プロバイダにとっては,IPビデオとTVの最新技術を把握し続け,これらをテストするために適した製品を開発することが課題になると指摘している。

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