Portland Projectは6月26日(現地時間),GNOMEとKDEの共通インタフェースのベータ版を公開した。freedesktop.orgのPortland Projectの公式ページなどからダウンロードできる。

 現在Linux上のデスクトップ環境としては,GNOMEとKDEが標準であり,多くのLinuxディストリビューションがどちらか,あるいは両方を標準のデスクトップ環境として採用している。しかし,GNOMEはGtk+,KDEはQtと両者のAPIは異なっている。

 Portland Projectは,アプリケーションがディストリビューションやLinuxデスクトップ環境を問わず動作できるようになることを目指しOSDLのデスクトップ・アーキテクツ・ミーティングから生まれたプロジェクト。2005年12月に発足した。

 OSDLのデスクトップLinuxワーキンググループ・イニシアティブマネージャであるJohn Cherry氏は「アプリケーション・ベンダーおよびLinuxディストリビュータは,早ければ今年の9月には,最終的なプログラミングインタフェースを彼らの製品に採用することができる」としている。

 今回Portland Projectが公開したのは以下のインストレーション・ツール,コマンドライン・ツールおよびランタイム・ツールである。

◎インストレーション・ツール
・xdg-desktop-menu : デスクトップメニューをインストールするためのコマンドライン・ツール
・xdg-desktop-icon : デスクトップにアイコンをインストールするためのコマンドライン・ツール
・xdg-mime : ファイルタイプ・ディスクリプションをインストールするための

◎コマンドライン・ツール
・xdg-icon-resource : アイコンリソースをインストールするためのコマンドライン・ツール

◎ランタイムツール
・xdg-open : ユーザが利用したいアプリケーションで、ファイルまたはURLを開く
・xdg-email : ユーザが利用したいEメール作成アプリを使ってEメールを送るためのコマンドライン・ツール
・xdg-screensaver : スクリーンセーバーを制御するコマンドライン・ツール
・xdg-su : rootパスワードを入力した後で、root権限でプログラムを実行