韓国のSamsung Electronicsはシンガポールで現地時間6月21日,企業向けネットワーク市場への進出計画を明らかにした。あらゆる環境で利用できるIPベースの統合型モバイル・ネットワークの提供を目指し,ネットワーク・インフラ,音声通信,モバイル,セキュリティの4分野の製品を投入するという。

 同社はまず手始めに,ネットワーク・インフラ分野の製品として,Ubigate iBGシリーズを提供する。スイッチ,ルーター,VoIPといった機能を1つにまとめた製品で,管理の簡易化とコスト削減を可能にする。MPLS(multiprotocol label switching)技術をサポートし,アナログ音声とデジタル音声,IPテレフォニに対応する。

 小規模企業向けの「iBG2016」と「iBG2006」は年内に出荷を開始する。中~大規模企業に向けた「iBG3026」は,すでに韓国と中国で注文を受け付けており,その他の地域では年内に出荷を開始する。より大規模な企業に向けた「iBG3046」は2007年の第2四半期にリリースする。

 同社によると,Ubigate iBGシリーズと他社製品の相互接続性を確保するために,米Avayaや米Meru Networksといった業界大手と提携している。また米Microsoftとも,セキュリティ強化に向けて共同で取り組んでいるという。

 「ネットワーク市場では音声とデータの統合が急速に進んでいるが,有線と無線ネットワークの統合はようやく本格化するところだ。音声,データ,映像を提供する統合型ネットワークが無線に移行しつつある今こそ,市場参入の絶好のチャンスだと考える」(Samsung社上級副社長兼ジェネラル・マネージャのYoungsoo Ryu氏)。

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