図:Catalyst 6500シリーズは発売から6年間で200億ドルの売り上げを達成
図:Catalyst 6500シリーズは発売から6年間で200億ドルの売り上げを達成
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 米Cisco Systemsは6月21日(米国時間),大企業向けLANスイッチ「Catalyst 6500シリーズ」に,「ネットワーク解析モジュール」と「DDoS異常検知・防御モジュール」を追加したと発表した。Catalyst 6500は,「モジュール」と呼ばれるボードを追加すると機能を追加できる構造になっており,セキュリティ機能やネットワーク・モニタリング機能など,20種類以上のモジュールがすでに出荷されている。

 今回追加されたモジュールは,音声通信などのアプリケーション/サービスごとのトラフィックを分析できる「ネットワーク解析モジュール(NAM)3.5」と,DDoS攻撃を検出して防御する「DDoS異常検知・防御モジュール(DADGM)」である。

 同社Network Systems Marketing部門のシニア・ディレクタであるMarie Hattar氏は「Catalyst 6500シリーズは発売から6年間で,200億ドルの売り上げを達成した。これはIT分野における他の製品と比べても,非常に成功した部類に入る」と強調した。Hattar氏によれば「消費者向け製品の『iPod』でも,発売後4年間での売り上げは85億ドルに過ぎない」という()。

 Hattar氏は,Catalyst 6500シリーズがモジュール構造を採用することによって得られた利点を二つ強調した。一つは,新サービスを簡単かつ低コストに展開できること。「現在,IT予算の80%はトラブル・シューティングやメンテナンスといった運用コストが占めている。Catalyst 6500シリーズであれば,インフラを単純化できるので,運用コストの削減につながる」(Hattar氏)。もう一つは,新サービスを追加するのに新しいきょう体などが必要ないことで,電力消費の節約につながるという。

 記者会見で同社は,Catalyst 6500シリーズの大規模ユーザーとして,独DaimlerChryslerを紹介した。DaimlerChryslerは1999年にCatalyst 6500シリーズの導入を決めた,ヨーロッパで最初のユーザー企業。導入当初,Catalyst 6500シリーズが管理するポート数は5万個だったが,現在では60万個を超え,社内ネットワークだけでなく,製造現場や全世界のディーラー網と接続する用途などにもCatalyst 6500シリーズを使うようになったとしている。