米eBayと同社傘下のSkypeは米国時間6月14日,オークション・サイト「eBay」の米国版において,IP電話サービス「Skype」を試験的に提供すると発表した。出品者と入札者がリアルタイムでやり取りできるようにすることで,よりスムーズな取引を目指す。同サービスは6月19日より開始する。利用料は無料。

 出品者が商品に「Skype Me」アイコンを付けると,入札者は「Ask a seller a question」というボタンをクリックして,音声またはテキスト・メッセージング,あるいはその両方で出品者に質問できる。

 同サービスはまず,「不動産」「カメラおよび関連機器」「製造および金属加工機械」など14カテゴリで提供する。eBay社によると,平均販売価格が高価なカテゴリや,技術的あるいは複雑な問い合わせが多数発生するカテゴリを対象にしたという。他にも,熱心なコミュニティを持つ「コレクターズ・アイテム」や,受け渡しなどの配送手配が必要な「車/トラック」,「ベッド」といったカテゴリが含まれる。

 Skype社北米担当ジェネラル・マネージャのHenry Gomez氏は,「スムーズな成約のカギはコミュニケーションだ。eBayサイトにSkypeサービスを統合するのは,出品者と入札者が容易にコミュニケーションを取れるようにするため」と説明する。

 またeBay社は同日,eBayサイトにおける2つの新機能「eBay Wiki」と「eBay Member Blogs」を明らかにした。

 eBay Wikiは,eBayサイトの利用に関するヒントやアドバイス,ベスト・プラクティスといったコンテンツを,ユーザーが自由に書き込み,編集できる機能。同社によると,「ユーザーが多数の記事を投稿し,それが編集・共有されることで,非常に価値の高いレファレンス・ガイドとなる」。

 eBay Member Blogsは,ユーザーがeBayのサイト上にブログを開設できるというもの。写真を掲載できるほか,他者によるコメントの投稿も可能で,RSSにも対応する。記事にはキーワードのタグ付けが行えるため,サイト内検索で見つけやすくなる。

 eBay社コミュニティ開発担当上級ディレクタのRachel Makool氏は,「この2つの新機能により,eBayサイトにおける集団の知恵の活用と,情報の共有を後押しする」と述べた。

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