米QUALCOMMは,フィンランドのNokiaが同社の特許を侵害する製品の輸入と販売を行なっているとして,米国際貿易委員会(ITC)に苦情を申し立てた。同社が米国時間6月12日に発表した。

 同社が同月9日に提出した申し立てでは,Nokia社がQUALCOMM社の特許6件を侵害する携帯電話機,無線通信機器,部品の輸入と販売を行っているとして,これが不公正な貿易慣行にあたると主張している。ITCに対して調査を求めるとともに,特許を侵害するNokia社製品の輸入禁止命令,また輸入済み製品に関しては販売禁止命令を言い渡すように求めている。同社が特許侵害を指摘している製品には,GSM/GPRS/EDGEネットワーク対応の携帯電話機が含まれている。

 QUALCOMM社では,ITCによる7月の調査開始,および2007年上半期の審議開始を見込んでいる。

 QUALCOMM社とその100%子会社の米SnapTrackは2005年11月,両社が保有する特許12件が侵害されたとしてNokia社を米カリフォルニア州サンディエゴの連邦地方裁判所に提訴している。問題とされる特許技術には,GSM/GPRS/EDGE対応機器の製造と使用に必要な特許が含まれている。訴状では,同社特許を侵害する製品の製造/販売の差し止めと損害賠償の支払いを求めている。

 その延長として,2006年5月には英国でもNokia社が特許技術を侵害しているとして提訴している。

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