米Postiniは,2006年5月のスパム/ウイルス被害状況を米国時間6月6日に発表した。それによると,同社が5月に処理した,企業におけるインスタント・メッセージング(IM)のトラフィックは138%増加しており,スタント・メッセンジャーへの攻撃は500%も増加している。

 「IM攻撃が1カ月で2倍以上増加しているということは,ビジネスの通信ツールとしてIMを導入する企業が増加していることを示している。大量のIM攻撃は,多くの企業がまだIM攻撃に対して無防備であることを認識しながら,攻撃者が急速に攻撃手段としてIMを利用し始めたためである」(Postini社製品マーケティング部門ディレクタのAndrew Lochart氏)

 同氏は,IM攻撃の数は急増しているが,電子メール攻撃の数と比べればごく一部に過ぎないと指摘。引き続きIMと電子メールの両方で対策を講じることが重要だとしている。

 同月,同社は「Browaf」「Tilebot」「Khoobe」といったIMウイルスとワームを遮断している。処理した電子メールの数は250億件を越えており,この数は前月から13%増えている。全体の86%が悪意のある攻撃,またはスパムだった。同社では,電子メール・ディレクトリを不正に収集するDHA(Directory Harvest Attacks)攻撃を含む65%をネットワーク層で遮断している。2006年5月に同社が遮断したウイルスのワースト5は以下の通り。

■2006年5月のウイルス被害状況
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ウイルス名                  検出数
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1. MyTob Variants         5,206,192
2. Netsky                 2,492,450
3. Swen                   1,340,982
4. Mydoom                   803,051
5. LovGate                  788,252
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出典:Postini社

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