米EMC傘下の米VMwareが,インフラ仮想化ソフトウエア・スイートの新版「VMware Infrastructure 3」を米国時間6月5日に発表した。同スイートを使うと,サーバーおよびストレージの仮想化が可能となる。6月中に利用可能とする。

 同スイートは,複数プロセサ対応仮想マシン「Virtual SMP」機能を備えるサーバー向け仮想マシン・ソフトウエア「VMware ESX Server」と,複数のサーバー資源を一元管理するソフトウエア「VirtualCenter」をベースとする製品。VirtualCenterは,動作状態にある仮想マシンを別の物理サーバーに移動できる「VMotion」技術に対応している。新版のVirtualCenterは,管理可能なホストと仮想マシンの数が旧版の3倍に増えた。

 新版は,新たに分散ファイル・システム「VMware VMFS」,分散リソース・スケジューラ「VMware Distributed Resource Scheduler(DRS)」,可用性向上ソフトウエア「VMware High Availability(HA)」,バックアップ・ソフトウエア「VMware Consolidated Backup」も統合した。

 仮想化するインフラの規模に合わせ,「VMware Infrastructure Starter」「同Standard」「同Enterprise」の3エディションを用意する。それぞれの概要は以下の通り。

・VMware Infrastructure Starter:中小企業や大企業の部門向け。ローカル・ストレージ/NAS管理機能を備えるESX Serverと,VirtualCenterで構成する。2プロセサ当たりの価格は1000ドル

・VMware Infrastructure Standard:大企業向け。ESX Server,VMFS,Virtual SMP,VirtualCenterで構成する。2プロセサ当たりの価格は3750ドル

・VMware Infrastructure Enterprise:データセンター向け。すべてのソフトウエアを提供する。2プロセサ当たりの価格は5750ドル

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