米Microsoftが，アプリケーション開発環境「Visual Studio 2005」ベースのデータベース管理ツール「Visual Studio Team Edition for Database Professionals」を米国時間5月31日に発表した。コミュニティ技術プレビュー（CTP：Community Technology Preview）版は，6月11～16日にマサチューセッツ州ボストンで開催するWindowsエンジニア向けカンファレンスTech.Ed 2006で配布する。Webサイトでのダウンロード提供も行う。最終版は2006年中に出荷を開始する予定。

　Visual Studio Team Edition for Database Professionalsは，Visual Studio 2005製品系列の「Visual Studio 2005 Team System」に対してデータベース変更管理用ツールを付加した製品。「データベースにかかわるアーキテクト，開発者，管理者などの担当者は同ツールの包括的な変更管理機能を利用することで，データベースの変更作業を合理化し，変更にともなう大規模障害の発生リスクを軽減できる」（Microsoft社）。開発者向け有償サービスのMSDN Premium会員に「Visual Studio 2005 Team Suite」用ツールとして提供するほか，Visual Studio Team System（予想小売価格は5469ドル）と同様の個別製品としても販売する。

　なおMicrosoft社はVisual Studio Team Edition for Database Professionalsを，Visual Studioの次版「Orcas」（開発コード名）に向けた取り組みの1つと位置付ける。

　Orcasは，「Microsoft SQL Server 2005」「Windows Vista」「2007 Microsoft Office system」向けのアプリケーション開発環境。データ・アクセスを省力化するためのC#およびVisual Basic向け拡張機能「Microsoft .NET Language Integrated Query（LINQ）」，Asynchronous JavaScript＋XML（Ajax）アプリケーション構築用のWebクライアント・フレームワーク「Atlas」（開発コード名），プレゼンテーション・サブシステム「Windows Presentation Foundation」（開発コード名は「Avalon」）対応アプリケーション開発用ツールを備えるユーザー・インタフェース（UI）デザイナ「Cider」（開発コード名）に対応する。

　米メディア（CNET News.com）によると，Orcasのリリース予定は2007年で，その次版の「Orcas Plus One」は2009年出荷予定という。

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