図1●稼働インスタンスによるライセンス
図1●稼働インスタンスによるライセンス
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 米国シアトルで開催されている「WinHEC(Windows Hardware Engineering Conference) 2006」で,仮想化技術を利用した際のサーバー製品に対するライセンスが明らかになった。例えばOSならば,稼働インスタンスで課金され,動かしていなければいくつでもインストール可能になる。

 既に,Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition上で,仮想マシン・ソフトを動かし,ゲストOSとしてWindowsを利用する場合には,4インスタンスまで無償で利用できることは発表されていた。そして次期サーバーOS「Windows Server Longhorn」(開発コード名)のDatacenter Editionならば,ゲストOSの数にかかわらず追加ライセンス量はかからない。

 今回明らかにされたのは,稼働インスタンスによるライセンス体型である(図1)。例えば,OSのバージョンやServicePack,適用パッチなどが異なるWindowsのインストール・イメージを100個作ったとしよう。その内,常に動かしているのは1つだけだとしても,これまでのライセンス体系では100ライセンスが必要だった。これからは,稼働インスタンス分だけしかライセンスがいらなくなるので,上記の場合ならば1インスタンスで済む。好きなだけインストール・イメージを作れるようになる。

 一方,SQL ServerやBizTalk Serverといったサーバー製品については,仮想プロセッサ単位のライセンスが適用される。この場合,物理マシンのCPUが1個だとしても,その上で動作する2つの仮想マシン上でそれぞれSQL Serverを動かしたとすると,2ライセンスが必要になる。