米HP(Hewlett-Packard)と米IBMは米国時間5月23日,米Intelの新しいサーバー向けデュアルコア・プロセサ「Dual Core Xeon」(開発コード名は「Dempsey」)を搭載する新しいサーバー・モデルを発表した。

 両社の新しいサーバーは,Intel社のサーバー向け新プラットフォーム「Bensley」(開発コード名)を採用。同社が3月に出荷を開始したDual Core Xeon 5000シリーズと6月に出荷を予定している「Dual Core Xeon 5100」プロセサ(開発コード名は「Woodcrest」)に対応する。同プラットフォームは,Fully Buffered Dual In-line Memory Module(FB-DIMM)技術とともにIntel社の仮想化技術をサポート。同社が2007年に出荷開始を予定しているクアッドコア・プロセサ「Clovertown」(同)にも対応する。

 HP社では,6月にBensleyプラットフォームを採用するサーバーの提供を開始する。新しいモデルは,ラックマウント型サーバー「ProLiant DL140」「同DL360」「同DL380」,タワー型のサーバー「ProLiant ML150」「同ML350 ML370」,ブレード型サーバー「ProLiant BL20p」。新モデルでは,Serial Attached SCSI(SAS)ディスク・ドライブを採用するProLiantにSASおよびSATA対応のユニバーサル・ドライブを標準化するなど,管理,ネットワーク,ストレージ機能の強化を図っている。また,管理者がWebブラウザを通じてProLiantサーバーやBladeSystemサーバーの管理をできるようにする同社の「iLO(Integrated Lights-out)」技術を組み込んでいる。これら新モデルの価格は明らかにされていない。

 IBM社も6月にBensley搭載サーバー「System x3650」「同x3550」「同x3500」の3モデルの出荷を開始する。価格は,x3650が2124ドル,x3550とx3500がそれぞれ1921ドルと2013ドルから。同社は,System Xサーバー向けに消費電力管理ソフトウエア「IBM PowerExecutive」もアップグレードしている。また,年内にリリースする新版では,ユーザーがサーバーまたはサーバー・グループの消費電力上限を事前に設定できる機能を追加する。

 Intel社は同日,Intel CoreマイクロアーキテクチャをベースとするWoodcrestのベンチマークを発表している。同社によれば,従来のデュアルコアXeonに比べてパフォーマンスが最大で125%向上し,競合するx86ベースのアーキテクチャと比べても60%上回っているという。

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