米Hewlett-Packard(HP)は米国時間5月16日,2006会計年度第2四半期(2006年2~4月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比5%増の226億ドル,会計原則(GAAP)ベースの純利益は同51%増の15億ドルだった。同条件の希薄化後の1株当たり利益は51セント。前年同期の33セントと比べ55%増加した。

 GAAPベースの営業利益は17億ドルで,非GAAPベースの場合は18億ドルとなった。なお非GAAPベースの数値には,購入した無形固定資産の償却費用に関連した,課税後の調整費用9700万ドルを含まない。

 HP社CEO兼社長のMark Hurd氏は,「売上高と利益率を増加し,過去最高のキャッシュ・フローを生み出すなど,安定した業績を達成できた。常に長期的な成功を視野に入れた戦略を実行している」と述べる。

■2006会計年度第2四半期の業績(前年同期との比較)

                                2006年Q2    2005年Q2  前年同期比
                                --------    -------    -----
売上高(10億ドル)                $22.6       $21.6      5%

GAAPベースの営業利益率            7.3%       5.4%    1.9ポイント
GAAPベースの純利益(10億ドル)     $1.5        $1.0      51%
GAAPベースの                 
希薄化後1株当たり利益             $0.51       $0.33      55%

非GAAPベースの営業利益率          8.0%       6.1%    1.9ポイント
非GAAPベースの純利益(10億ドル)   $1.6        $1.1      45%
非GAAPベースの             
希薄化後1株当たり利益             $0.54       $0.37      46%

出典:HP社

 地域別にみると,米大陸の売上高が前年同期比10%増の97億ドル,アジア太平洋地域が同7%増の39億ドルだった。欧州/中東/アフリカ(EMEA)地域は同2%減の90億ドル。なお為替の影響を除いた場合,アジア太平洋地域は同10%増,EMEA地域は同6%増となる。

 事業別の業績は,企業向けストレージおよびサーバー事業が前年同期比2%増の43億ドル。Industry Standard Servers部門の収入は,ブレード製品の売上高が急伸して同4%増。またネットワーク・ストレージ部門もアレイ装置が好調で同8%増となった。一方,Business Critical Systems(BCS)部門の収入は,PA-RISCとAlpha向け製品が不調で同7%減少した。

 個人向けシステム部門の売上高は,前年同期比10%増の70億ドル。出荷台数は同16%増加した。デスクトップ・パソコンの収入は同1%増,ノート・パソコンの収入は同27%増となった。画像処理およびプリンティング事業の売上高は前年同期比5%増の67億ドル。インクなどの供給品の収入が同10%増,企業向けハードウエアが同4%増,消費者向けハードウエアは同8%減だった。

 サービス事業の売上高は前年同期比2%減の39億ドル。Technology Services部門の収入が同4%減,Consulting and Integration部門が同2%減だった。Managed Services部門は,同2%成長した。ソフトウエア事業は前年同期比20%増の3億3000万ドル。「HP OpenView」と「HP OpenCall」による収入がそれぞれ同25%,同11%増加した。金融サービス事業は,前年同期比5%減の5億1800万ドルだった。

 同社は,2006会計年度第3四半期(5~7月期)と通期の見通しも明らかにした。第3四半期の売上高は約217億5000万ドル,GAAPベースの希薄化後の1株当たり利益は41~44セントの範囲とみる。また,通期の売上高は約910億ドル,同条件の希薄化後の1株当たり利益は1ドル87セント~1ドル91セントの範囲と予測する。

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