米下院議員のMike Fitzpatrick氏は米国時間5月9日,ソーシャル・ネットワーキング・サイト(SNS)を利用する子供を性的犯罪の脅威から守るための法案を発表した。法案では,学校や図書館に対して子供がこのようなサイトにアクセスできないようにするセキュリティ・システムの実装を義務づけている。

 同氏は「『Myspace』や『Facebook』といったサイトは,友人,学生,職場仲間といった社会的ネットワークにおいて新しいオンライン・コミュニティを創造する機会を与えた。しかし,この新しい技術は,子供に危害を与える性的犯罪者が情報を得る場としても悪用されている」とコメントしている。

 Fitzpatrick氏によれば,Myspaceだけでも7600万人以上が登録しており,たった3年間で英語サイトの中で6番目に人気のあるWebサイトに成長した。登録する多くの学生のプロファイルには,氏名,写真,スケジュール,コンタクト情報が載せられている。これらは,性犯罪者に悪用される可能性があるとしている。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Fitzpatrick氏と共和党員所属のそのほかの下院議員が同月10日に提出した法案では,ユーザー情報を公開するような商用Webサイトへ子供がアクセスすることを遮断できる。同法案の適用範囲はFriendsterやGoogle社のOrkut.comといったSNSにとどまらず,Blogger.com,AOL,Yahoo!のインスタント・メッセージング機能,ゲーム内でチャットができるMicrosoft社の「Xbox 360」なども規制の対象となる可能性があるという。

 米連邦取引委員会(FTC)では,保護者がインターネットの利用に関して子供と話し合う場合に参考にできるヒントの一覧を公開している。リストは, FTCのWebサイトからダウンロードできる。

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