米Microsoftは,次期組み込み機器向けOS「Windows CE 6」のベータ版を提供開始した。Microsoft社が米国時間5月8日に明らかにしたもの。ネバダ州ラスベガスで開催中のモバイル/組み込み機器向け会議Microsoft Mobile & Embedded DevConで,機器メーカーや開発者,パートナに配布している。

 Windows CE 6は新設計のOSカーネル・アーキテクチャを採用し,同時実行可能なプロセス数を増やした。32~3万2000個のプロセスを,それぞれ2Gバイトの仮想メモリー空間内で同時に動かせる。「高度なマルチメディアやWebサービス,無線ネットワークを提供する機器に,従来より複雑なアプリケーションをより多く搭載できる」(Microsoft社)。その一方で従来版OSとの互換性を維持して,既存ユーザー・インタフェース,アプリケーション,ミドルウエア,ドライバは流用可能にしたという。

 Microsoft社は,Windows CE 6用の開発環境を「Visual Studio 2005」対応プラグインとして提供する。同プラグインを利用すると,「開発者は単一の使い慣れたツールを使ってOSとアプリケーションの両方を迅速に開発できるため,製品開発期間の短縮と開発コストの削減につながる」(Microsoft社)。さらにWindows CE 6はソースコード開示制度「Shared Source Initiative」の対象とし,閲覧や改造,配布が可能なライセンスを設定する。

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