米QUALCOMMと米SOMA Networksは,直交周波数分割多重/直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)技術に関する特許ライセンス契約を締結した。両社が米国時間4月27日に明らかにしたもの。これによりSOMA Networksは全世界で,QUALCOMMの所有する特許を利用するOFDM/OFDMA方式の加入者装置,モデム・カード,インフラ装置について,開発,製造,販売が行える。

 SOMA Networksは,いわゆるラスト・マイル向けの無線ブロードバンド接続システム「SoftAir Wireless System」を提供する企業。広帯域無線アクセス製品の相互接続性を推進する非営利業界団体WiMAX Forumに参加している。

 QUALCOMMがライセンス供与するOFDMAは,WiMAXの採用するIEEE802.16eの基盤技術である(関連記事)。CDMA対応サービスや装置以外の目的でOFDM/OFDMA関連特許を供与するのは,「SOMA Networks社がめて」(QUALCOMMの技術ライセンシング担当社長Marvin Blecker氏)。

 米メディア(InfoWorld)によると,QUALCOMMがライセンス供与するOFDM/OFDMA技術は,2006年初頭に買収した米Flarion Technologiesから入手したものだという。

 なおQUALCOMMはこの買収で独占禁止法違反に問われ,最終的に罰金180万ドルを支払うことで米司法省と和解した(関連記事)。

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