英BBCは英国時間4月25日に,今後のオンデマンド時代に向けたクロスメディア戦略「Creative Future」を発表した。向こう6年の新しいデジタル技術の台頭と,人々のライフスタイルや行動の劇的変化,視聴者との新たな関係構築を見据えた取り組みという。

 同社Richard Deverell氏は「デジタルがテレビ放送の第2の時代とすれば,オンデマンドは第3の時代だ」と述べる。「オンデマンド時代では,視聴者がこれまでよりはるかにテレビ視聴をコントロールし,パーソナル化を行い,双方向でやりとりできるようになる。その時代に向けて,提供するコンテンツやサービス,そしてその配信方法を根本的に変える必要がある」(同氏)

 同社では,10チームが過去1年にわたって,「2012年には視聴者が何を望み,BBCはどのように応えるか」について,今後の具体策を検討したという。主な提案は以下の通り。

・デジタル・コンテンツのオンデマンド配信を行うとともに,関連アーカイブに視聴者がアクセスできるようにする

・視聴者がコンテンツを簡単に見つけ出せるようにするナビゲーション・ツールを開発

・一元的なデジタル著作権管理システムの立ち上げ

・単一のプロジェクトを,従来の放送プラットフォームを含め,インタラクティブ,オンデマンド,モバイルすべてに適用

・視聴者に,自身のインターネット・ラジオ局を開設する機能を提供する

 また米メディアの報道(InfoWorld)によると,同社はWeb 2.0技術を用いたWebサイトのリニューアルも考えており,最終的には,視聴者がパーソナライズ・ホームページのように使って,ブログや自作ビデオを投稿できる機能を組み込む計画である。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]