ビデオ/オーディオ配信技術を手がける米Burst.comは米国時間4月17日,米Apple Computerが特許を侵害したとして米国サンフランシスコの連邦地方裁判所に提訴した。

 Burst.com社によると,Apple社の音楽配信サービス「iTunes Music Store」,ソフトウエア「iTunes」,携帯音楽プレーヤ「iPod」や「QuickTime Streaming」製品が,同社の特許4件(米国特許番号:4,963,995,5,995,705,5,057,932,5,164,839)を侵害しているという。Burst.com社はApple社に対して,これらApple社製の製品やサービスにかかるロイヤルティの支払いと,差し止め命令を求めている。

 Apple社は今年1月,Burst.com社の特許は無効とし,Apple社が特許を侵害していないと主張,提訴している。今回,Burst.com社がこれに反訴した格好となる。

 Burst.com社は2002年6月に米Microsoftを特許侵害で訴え,2005年3月に和解に達している。Microsoft社は6000万ドルと引き替えに,Burst.com社から非独占的ライセンス供与を受けた。米メディア(CNET News.com)によると,Apple社を提訴した今回の係争では,特許4件中3件が,Microsoft社を相手取ったときのものと同じという。

 Burst.com社会長兼CEOのRichard Lang氏は,「Apple社は,2002年にiPodやiTunesの提供を始めているが,当社からライセンス供与を取得を受けてない」と主張する。「当時われわれはMicrosoft社と係争中だったため,Apple社はおそらく当社の特許が無効になると思ったのだろう」(同氏)

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