米Lexar Mediaは,東芝のNANDフラッシュ・メモリー製品が同社の知的所有権を侵害しているとして米国際貿易委員会(ITC)に対し,輸入と販売の差し止めを正式に要請した。同社が米国時間4月11日に明らかにした。同社は,東芝とその米国法人のToshiba America社,Toshiba America Electronic Components(TAEC)社による複数のNANDフラッシュ・メモリー製品が同社の3件の特許技術を侵害していると主張。ITCに直ちに調査を開始するように求めている。

 Lexar社は,税関における排除を含め,特許技術を侵害したNANDフラッシュ・チップとフラッシュ・カード,これらを搭載する製品の輸入差し止めなど,あらゆる救済策を要請している。さらに,小売業者や流通業者にこれらの製品を在庫から排除して廃棄することを要請する排除命令を発行するように求めている。

 ITCが要請を受け入れた場合,正式な調査が30日以内に開始される。

 Lexar社は2002年,自社のNAND型フラッシュ・メモリーに関して東芝およびTAEC社が機密情報を盗用したと主張し損害賠償などを求めていた。カリフォルニア州の高等裁判所は,Lexar社の主張を認め,東芝側に4億6536万8000ドルの損害賠償支払いを命ずる判決登録を行ったが,東芝側の申し立てを受け,2005年12月2日に判決登録の見直し審理を実施することを承認している。