米comScore Networksは,米国のオンライン・バンキング利用に関する調査結果を米国時間4月11日に発表した。それによると,2005年第4四半期におけるオンライン・バンキング・ユーザーは,前年同期比27%増の約4000万人近くにのぼった。

 comScore社Financial Services Solutions部門ディレクタのSerge Matta氏によれば,大手銀行が2005年に獲得した新規顧客数は850万人以上で,「消費者はオンライン・バンキングへの移行を進めている」(同氏)。

 オンライン請求書決済の利用は,前年同期に比べて36%増加しており,銀行口座のあるリテール・バンクからの支払いが全体の約4分の1を占める。米Bank of Americaは銀行オンライン決済のアクティブ・ユーザーが510万人と最も多く,2005年第4四半期に同決済を行った人の半数以上がBank of America社の口座を保有している。

 これまでオンライン・バンキングの利用の決め手は「使いやすさ」「利便性」だったが,現在は「インセンティブ」「セキュリティ問題」に移っている。新規ユーザーはオンライン・バンキングに登録した理由として「特典の金融商品」(33%),「セキュリティ向上」(23%)を挙げている。

 ユーザーの銀行に対する満足度は,その銀行のWebサイトと密接に関係している。銀行のWebサイトに満足しているユーザーのうち88%が,銀行との関係について「非常に満足している」「満足している」と答えた。

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