米Microsoftは米国時間4月3日に,サーバー向け仮想マシン・ソフトウエア「Microsoft Virtual Server 2005 R2」と,同ソフトウエア上でLinux OSを動かすための仮想マシン・アドインを発表した。いずれもMicrosoft社のWebサイト(Virtual Server 2005 R2Linux用アドイン)から無償でダウンロードできる。

 Linux用仮想マシン・アドオンを利用すると,Virtual Server 2005 R2の仮想マシンで米Red Hatまたは米NovelのLinux OSを動かし,その上でLinuxアプリケーションを運用できる。当初,ゲストOSとして利用可能なLinuxディストリビューションは以下の製品に限る。

・Red Hat Enterprise Linux 2.1(update 6)/3.0(update 6)/Linux 4.0
・Red Hat Linux 7.3/9.0
・SUSE Linux Enterprise Server 9.0
・SUSE Linux 9.2/9.3/10.0

 Microsoft社は「対応Linuxディストリビューションを順次増やす」としている。同社は,Virtual Server 2005 R2上でLinuxを使用するユーザー向けに,24時間体制の技術サポート・サービスも用意する。なおマサチューセッツ州ボストンで開催中のLinuxWorld Conference&Expoにおいて,米AMD社のブースでVirtual Server 2005 R2上のRed Hat Linuxに関するデモンストレーションを行っている。

 またMicrosoft社は,パソコン向け仮想化ソフトウエア「Virtual PC」とVirtual Server 2005 R2の両環境に対応する仮想マシン・ファイル形式「Virtual Hard Disk(VHD)」についても触れた。VHDは,仮想マシンのOSとアプリケーションを,単一ファイルにまとめて管理するファイル形式。Virtual PCとVirtual Serverで共通の形式としたため,管理などが容易になるという。

 VHDのライセンスは2005年5月よりロイヤルティ・フリーで提供しており,これまでに米Brocade Communications Systems,米BMC Software,米Executive Software,富士通と独Siemensの合弁子会社Fujitsu Siemens Computers,米Network Appliance,米Softricity,米Virtual Iron Software,米XenSourceなど45社以上のベンダーがライセンスを取得した。

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