オーストラリア政府の通信/メディア管理当局Australian Communications and Media Authority(ACMA)が,インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)および電子メール・サービス業者にスパム対策導入を義務付ける規制「Internet Industry Spam Code Of Practice - A Code For Internet And Email Service Providers」を,現地時間3月28日に発表した。規制文書は,ACMAのWebサイトから無償でダウンロードできる。

 この規制は,オーストラリアのスパム対策法であるSpam Act of 2003に対応したもの。ISPや電子メール・サービス・プロバイダに対し,スパム・フィルタリング機能をオプション・サービスとして用意するよう求めている。スパム対策の内容をユーザーに開示するとともに,ユーザーから受けた苦情を処理する手順も設けるように規定している。規制文書には,スパムやゾンビなどに対応するための技術的な事例集も記載する。

 規制の対象は,オーストラリア国内の全サービス業者689社のほか,米Microsoftや米Yahoo!など,オーストラリアでサービスを提供している国外企業も含む。2006年7月16日より適用を開始する。

 なお米メディア(InfoWorld)によると,Spam Act of 2003は,違反を繰り返すスパム送信者に1日当たり100万オーストラリア・ドル(約70万9000ドル)以上の罰金を科すという。

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